窯出だしと消化
解説


長いエブリで少量づつ口の方へかき出す。
いったん口まで集め、さらに空気にさらし温度を高める。



炭の表面に残っている木の皮も完全に燃焼され、硬度が高まった
時を見図り、外にかき出す。
そばにいるだけでも肌に突き刺す高熱の痛さを感じる。
こうした作業は永遠8〜10時間続けられる。


一気に短時間で窯だしすると、炭化が不十分で硬度が低く、
もろくて柔らかい備長炭となる。当然商品価値は低い。


光の中から最高の紀州備長炭が生まれる。


窯から出された備長炭は直ぐさま一カ所に集められる。



一本一本丁寧にかき寄せる。


赤くいこる備長炭に消し粉をかける。
これによって酸素が遮断され消化される。


消し粉は赤土の微粒土と、灰が混合したものだ。
色は白っぽく、備長炭が白いのもこの消し粉が付着しているためだ。